5000m

5000m 16分台前半だった私が15分台を出せた練習法

高校生で5000mのベストタイムが15分台であれば、かなり上位の選手でしょう。多くの高校生の長距離選手が15分台を目標にしているはずです。私もそうでした。

 

高校時代、15分台を出せなくて悩んでいました。5000mのレースに出場しても16分台前半のタイムばかりで、自分には長距離の才能がないと思うこともありました。

 

しかし、高校2年の6月に初めて15分台で走ることが出来ました。そのときのタイムは15分50秒台でしたが、とてもうれしかったです。それ以降は中距離に転向したので、タイムは更新していません。

今は陸上に熱心に取り組んでいませんが、私と同じ境遇である5000mのタイムが16分前半のあなたに向けて記事を書いてみました。少しでも役にたてれば嬉しいです。

5000m 15分台はjogでだせる

15分台(ただし後半)なら、特にスピード練習やレぺ的なメニューはこなさなくても出せるというのが私の考えです。

 

5000m15分台を出そうとするなら、ペースは1キロに換算すると3分10秒くらいです。一周当たり約76秒です

考えるだけでは余裕な感じがしますね。

ですが、

実際に走ってみるときつい..

 

2000m,3000mあたりまではきつくないでしょう。ただ、3000mを過ぎたあたりから足が重くなりペースが一気に落ちると思います。私はいつもそうでした。

多くの人がこんな体験をしているのではないでしょうか?

どうしたら、後半もたれずに走り切れるのか?

この問題のカギとなるのがLT値です。

ここからは少し難しい話なので飛ばしてもらっても結構です。

LT値がカギ

LTとは乳酸性作業闘値のことです。

人間は筋肉を収縮させて身体を動かしています。筋肉を収縮させるためのエネルギーは糖や脂肪を分解することで得ています。糖を分解する際に乳酸が生成されます。

スポーツをしている人なら、足に乳酸が溜まったという表現に聞き覚えがあるでしょう。この血中の乳酸の濃度を表すのが、血中乳酸濃度です。

血中乳酸濃度が急に増加するタイミングがあります。この時間のことをLT(乳酸性作業闘値)というのです。

このLT値がどう関係するのか?

人間がエネルギーを得るには、脂肪か糖を分解するのが普通です。

エネルギー源は脂肪と糖

脂肪と糖の使い方には違いがあります。

脂肪多量に蓄えておくことができる(200000kcal)。分解しずらく、高い強度の運動時には使えない。
少量しか蓄えられない(2500kcal)。脳にも使用される。運動時にも利用されやすい。

運動強度が高くなるにつれて、糖の使用割合が増えます。

糖が欠乏してしまうと脳にもエネルギーが供給できなくなるので、意識がもうろうとしてきます。

LT値が糖を多く使用している基準になります。

急激に血中乳酸濃度が上昇したなら、これは糖が多く分解されていることを意味しています。糖が多く分解されると乳酸がどんどんたまってきます。

乳酸が溜まってくると血液中の水素イオンが増え酸性よりになります。酵素はアルカリ性のときに最も働いてくれます。

乳酸がたまると酵素の働きが弱まり、ATPの再合成のスピードが遅くなります。

これが、5000mにおいて3000m地点から急にきつくなるわけです。

ただ、糖がすくなくなるからきつくなるわけではありません。

H2O + CO2  ⇔ H+ + HCO3

高校生の化学で平衡というものを習います。

平衡とは、あるものが増えたらバランスのつり合いが悪いので、反対側のものも増やそうという仕組みです。

例えば、天秤で片方にものを乗っけたら傾きすぎてしまったから、反対にもなにか載せてバランスよくするといった感じです。

この式はその平衡の式です。乳酸は名前の通り酸性です。酸性とはH+の量で決まります。血中乳酸濃度が高いと右側の式のH+も多くなります。そうなるとバランスを取ろうと、左辺の式も増やそうとします。

つまり、左辺のCO2が多く出来ます。そのために呼吸がきつくなってきます。

呼吸もきつくなり、筋肉を収縮させているので筋疲労も生じます。こういった疲労からある地点からきつくなります。

このLT値はトレーニングで鍛えることができます。

血中乳酸濃度が急激に増加する時間(運動強度)を遅くさせれば、いまよりも早いペースで走ることができます。LT値を鍛えるには持久力トレーニングが有効です。

なぜなら、ミトコンドリアの量や毛細血管の密度がLT値を決めているからです。

そのためにjogが大事になります。

ジョグは持久力トレーニングの一つです。

持久系トレーニングがもたらす効果

持久系トレーニングを行うことで、筋肉内のミトコンドリアの量が増えます。

さらには毛細血管の密度も上昇します。ミトコンドリアの量が増えると、脂肪の使用量が糖よりも多くなります。

そのために糖を無駄に使わずに走ることができます。また、乳酸は遅筋内で再利用されています。ミトコンドリアの量が増えると、再利用される量も増え、エネルギー効率が上がります。

持久系トレーニングを行うことで総じてLT値を鍛えることができます。

また、LT値付近でトレーニングを行うことでトレーニング効果が高まることも明らかになっています。




ではLT値を上げるにはどういった具体的にどういったトレーニングを行えばよいか?

練習メニュー

さっきジョグだけで良いと言いましたが、あれは少し大げさに書きすぎました。ジョグ以外のメニューをすることで、よりはやく効果的に15分台が出せます

今回は16分前半の人が15分台を出すための練習法ですので、15分前半を目指している人は参考にならないかもしれません。

まず土台となるのがジョグです。高校生なら60分くらいするのがベストだと思いますが、時間的に厳しい場合は45分位行うようにしましょう。

ペースは5分/キロより遅いくらいです。ここは人それぞれなので、45分間楽に走れるくらいのペースでよいです。

まずはジョグを行い、基礎体力をつけるとともに、ミトコンドリアの量を増やしましょう。

専門的なメニューとしては、ペース走とビルドアップ走を行うとよいです。

ペース走

距離は6000~8000mくらいで良いです。私が高校生のときは12000mまでやってましたが、レースペースより遅いとあまりトレーニング効果が得られません。

あと、それならジョグでカバーできるんじゃない?というのが私の考えです。

ここで大事になってくるのはペースです。先も言ったように、トレーニング効果がもっとも高いのはLT値の付近です。まずは自分のLT値を知りましょう。

以下のサイトで5000mの平均タイムからLT値を知れます。ちなみに16分00秒では3分27秒のペースで16分15秒のときは3分30秒のペースです。

https://lt.iko.la/(現時点2018年1月5日ではアクセスできなくなっています。)

16分前半の人なら、1キロ当たり3分30秒くらいがLT値です。このペースでペース走を行いましょう。

ビルドアップ走

ビルドアップ走とは一定の距離を走ったらペースを上げていく練習です。この練習を行う意味としては持久系を鍛えることです。

最後の方はLTのペース以上で走ります。おそらく、きついですが効果はかなりあります。また、ペース走ばかりでは飽きてしまうのでモチベーション的にもビルドアップ走を行うのをおすすめします。

また、他の人とだれが最後まで走っていることができるか競い合いながらするのをおすすめします。

距離は12000mで良いと思います。2000mずつタイムを上げていきます。

1キロ当たり4分-3分50秒-3分40秒-3分30秒-3分20秒-3分10秒と上げていきましょう。多分3分20秒くらいできつくなります。3分10秒までできたら、もう15分台は余裕のはずです。

長距離メニューだけではなく、1000m×5本といったメニューも必要です。ただ、ここで注意しなければならないのは、間の休憩時間を短く、ペースをレースペースぐらいにすることです。

1000m×5本を行うなら1000mを3分10秒で5本行います。1000mの間は200mジョグでつなぎます。

このメニューは1000mで血中乳酸濃度が高くなるので、休みの時間で血中乳酸濃度を下げての繰り返しの練習です。またレースペースに慣れるという目的もあります。

このメニューを週2,3回行います。残りの日はジョグで良いです。

ただ気をつけないといけないのは、これらの練習は遅筋を使うトレーニングです。速筋をつかう練習をしていないので、速筋の動かし方を忘れないためにもジョグの後には流しを行うようにしてください。ある程度はスピードがあったほうがよいです。

テスト期間の過ごし方

学生にとってはテスト期間中部活動が行われないので、体力・筋力が落ちないか心配になると思います。

持久力は週に2回持久力トレーニングを行えばそれほど衰えません。なので、週に二回程度はジョグをしてください。がっつりとしたメニューを行えるなら行った方がよいです。

調整方法

調整方法は人それぞれだと思いますが、私の調整方法について紹介したいです。参考になれば幸いです。

仮に大会が土曜日にあるとします。

私は大会一週間前まではいつも通りの練習メニューをこなします。大会一週間前に一番自分を追い込める練習をします。

出る大会が5000mの場合は(3000m+2000m+1000m)や1000m×5本といった練習を一週間前の土曜日、日曜日に行います。このときのペースは試合のペースくらいかそれより少しはやいくらいが良いです。15分台を出すなら、キロ3分10くらいがよいです。

かならずメニューをこなせるペースでやってください。というのも、長距離は実力+メンタルの種目だと思っているからです。

最後まで気持ちを切らさず集中して走り切れるかがベストをだせるかカギになります。走る前から気持ちで無理だと思っていたら、多分ベストは出せないでしょう。

この一週間前の練習を設定どおり走りきることが出来れば大会でベストを出せる自信につながります。

月 インターバル走
火 jog 休養日
水 ペース走
木 jog 休養日
金 刺激(1000m)
土 大会

いつものメニューを量を減らして行うくらいが疲労がたまらず、今の持久力も衰えないので良いです。

前日に刺激として1000mをレースペースで走るのが良いです。

まとめ

長距離は努力でなんとでもなるスポーツです。あなたが陸上にどれだけ打ち込めたかでタイムは著しく変わってきます。1度15分台を出してしまえば、その後はタイムは上がっていくはずです。

今がきついときですがあきらめずに地道に頑張りましょう。

なかなかタイムが伸びなくて悩んでいる人は

陸上中長距離選手のタイムが伸びない主な5つの原因

を読んでみてください。

800mで1分台を出そうとしている人はこちらの記事もぜひ。

800m 一分台を目指す人へ